【転職面接】志望動機って実はそんなに重視されてません|採用担当が語る「本音」と正しい準備法

「志望動機、うまく考えられない…」
「正直、第一志望じゃないけど、どう言えば印象が悪くならない?」

そんなふうに悩んでいませんか?

転職面接といえば、「志望動機は?」と必ず聞かれる定番質問。
でも実はこれ、皆さんが思っているほど重視されていません

私は大手企業で中途採用担当として100名以上の面接を担当してきましたが、「志望動機だけで合否が決まることはまずない」と断言できます。

とはいえ、適当でいいわけではありません。 面接官が“なぜ志望動機を聞くのか?”を理解することで、 必要以上に悩む時間を減らし、効果的な準備ができるようになります。

この記事では、

  • 面接官が志望動機で本当に見ているポイント
  • 印象がよくなる志望動機の作り方
  • NGパターンとその回避法

を、採用担当の目線から詳しく解説していきます。

目次

「【重要なのは“通過力”】志望動機で面接官が本当に見ていること

「うちは志望動機を重視してます」なんていう企業もありますが、実際の面接現場ではそれほど重きを置かれていません。
なぜなら、「志望動機」というのは、準備がしやすく、誰でもそれっぽいことが言えるからです。
むしろ面接官が見ているのは以下の3点。

① 「定番質問」への準備力を確認している

志望動機は、ほぼすべての面接で聞かれる“定番質問”です。
それに対して、あまりに準備不足な回答をすると「この人、本気で転職活動してないのかな?」と判断されるリスクがある。だからこそ、面接官は「きちんと事前準備してきたかどうか」を見ています。

② 相手の立場を考えて話せるか

志望動機は、「自分語り」になりやすいパート。
しかし、面接官が聞きたいのは「なぜうちに来たいのか?」「うちで何ができるのか?」という“自社目線”の理由です。
自己都合だけを語ると、共感を得にくくなります。
つまり、「相手の立場を想像して話せる人かどうか?」を見られているわけです。

③ 候補者の緊張をほぐすためのアイスブレイク

意外かもしれませんが、「志望動機」は面接官が緊張をほぐすための導入トピックでもあります。

最初にいきなり「前職の退職理由は?」なんて聞くと場が硬くなってしまうので、
まずは「なぜうちに興味を持ったのか」から話してもらうことで、空気を和らげたいと考えている面接官も多いのです。

面接官の本音:「うちじゃなくてもいいのは分かってる」

あなたが言う「志望動機」が、どこかテンプレート的だということも、
「正直、それってうちじゃなくてもよくない?」ということも、
面接官は最初から分かっています。

だからこそ、「良い志望動機ですね!」なんて褒める面接官はいません。
実際は、心の中で「まぁ、準備はしてきてるな」「特に減点ポイントはないな」と通過確認しているだけです。

面接官に好印象を残す“ちょうどいい”志望動機の作り方

では、実際にどうすれば好印象な志望動機が作れるのか?
ポイントは、以下の3つの流れに沿って考えることです。

① 転職理由との一貫性を持たせる

まず「なぜ転職しようと思ったのか?」と、「なぜこの会社を選んだのか?」をセットで話すことが大切です。

  • ❌ 転職理由:「前職では成果が評価されずに不満でした」
  • ❌ 志望動機:「御社は若手でも挑戦できる環境があると聞き、惹かれました」

→ これだとバラバラに見えます。

  • ✅ 修正例:  「前職では年功序列の社風で挑戦の機会が限られていたため、実力主義の環境で成長したいと考えました。御社は若手でも裁量を持って働ける風土があると知り、志望いたしました。」

→ このように「前職の課題 → だからこそ貴社に惹かれた」というストーリーを作ると、納得感が生まれます。

② 相手視点で「貢献」を入れる

自分がやりたいことを話すだけではなく、「どう貢献できるか?」までセットで語りましょう。

  • ✅ 例文:  「これまで法人営業で新規開拓を中心に実績を上げてきました。その経験を活かし、貴社の◯◯事業部でさらに営業強化に貢献できると考えています。」

「自分の経験を、どう会社に役立てるのか?」を具体的に示すことで、即戦力としての印象もアップします。

③ 志望理由は「比較・納得」で仕上げる

他社と比較して「御社に決めた理由」を一言加えると、志望度の高さが伝わります。

  • ✅ 例文:  「同業他社も見ている中で、御社は◯◯という特徴が際立っており、自分が最も成長できる環境だと感じました。」

→ 「いろいろ見たけど、御社が一番合っていた」という比較による納得感を加えると、信憑性がグッと上がります。

志望動機テンプレート

コピーする編集する【転職理由】
前職では◯◯という環境で、◯◯に課題を感じていました。
【貴社に惹かれた理由】
そのため、◯◯という特徴を持つ貴社に魅力を感じました。
【貢献できること】
これまでの◯◯の経験を活かし、◯◯の分野で貢献できると考えています。

使用例(営業職)

「前職では成果を数字で評価する文化が薄く、成長実感を得づらいことに課題を感じていました。そのため、実力を正当に評価し、若手でも挑戦できる環境を持つ貴社に魅力を感じました。これまで新規営業で培った提案力を活かし、御社の◯◯事業の拡大に貢献したいと考えています。」

志望動機の書き方に悩む方は、今回紹介したテンプレートをそのまま使いながら、自分の転職理由に合わせてカスタマイズするのがおすすめです。

やってはいけないNG例と対策

面接において志望動機は、「減点されなければOK」の項目です。
にもかかわらず、無意識のうちにマイナス評価につながる発言をしてしまう人が多いです。

ここでは、特にやってしまいがちなNGパターン3つを、理由とともに解説します。

❌ NG例①:前職批判・待遇の不満をそのまま話す

「前職は評価制度が曖昧で、正当に評価されないのが不満でした。だから御社を志望しました。」

なぜNG?
このような「不満ベース」の志望動機は、ネガティブ思考・責任転嫁する人と受け取られやすくなります。
企業側としては「うちに入っても同じように文句を言うのでは?」という不安につながります。

採用担当としての実感:
「不満が先に立っている転職理由の人は、入社後も早期離職する傾向が強い」と感じます。たとえ本音であっても、前職の悪口は言わないのが面接の鉄則です。

❌ NG例②:「何でもやります」「御社ならどこでも良かった」系

「御社の事業内容全般に興味があり、どの部署でも柔軟に対応できると思い志望しました。」

なぜNG?
一見、柔軟性をアピールしているようですが、志望度が低く見えるのが問題です。
「うちでなければいけない」までは求めませんが、最低限ビジネスの場としての建前は必要。
“どこでもいい”という印象を与えるのは逆効果です。

補足ポイント:
幅広い業務に対応できる姿勢を見せるのはOKですが、「御社のこの取り組みに共感しました」「このポジションで貢献したいです」など、絞った具体性が必要です。

❌ NG例③:企業の特徴をただ褒めるだけで終わる

「御社は福利厚生が充実していて、働きやすい環境だと感じました。」

なぜNG?
福利厚生や働きやすさは、多くの求職者が惹かれるポイントですが、それだけでは“その企業で働く理由”にはならないのです。

企業からすると、
「働きやすい=転職理由は“ラクしたい”なのかも?」
「うちの制度だけが目的?」
とネガティブに捉えられることも。

ポイント:
“会社の魅力”を話すのはOKですが、それに対して自分がどんな価値を提供できるのかまでセットで伝える必要があります。。

💡補足
本音を完全に隠す必要はありません。
ただし、“伝え方”を工夫することで、ネガティブに聞こえないように整えることができます。

志望動機は“合否の決め手”ではない。でも「減点回避」は必要

面接官の中には、志望動機で深掘りしてくるタイプもいれば、サラッと流すタイプもいます。
大切なのは、どちらに当たっても減点されないように準備しておくこと

特に注意したいのは、

「それって、うちじゃなくてもいいよね?」 と“圧”をかけてくる面接官。

これは売り手市場を理解していない企業のサインかもしれません。 完璧な志望動機を求めすぎる会社は、採用基準もアップデートされていない可能性があります。

💡企業を見極めるポイントになるかも
志望動機に完璧さを求める企業は古い体質で、世の中の変化に鈍感な可能性が高いです。
スキルや人柄を総合的に見てくれる企業を選ぶほうがいいかもしれません。

まとめ|志望動機は“通過点”!本当に見られているのは「中身」

志望動機は、面接官にとって“その人を知るための入り口”です。
完璧な志望動機を求められているわけではありません。

  • サクッと答えられる程度に整えておく
  • 相手視点で「どんな貢献ができるか」だけは入れる
  • 本番では、深掘りされても対応できるようにしておく

この3点を押さえておけば大丈夫です!

「志望動機で落ちたらどうしよう…」と悩むのは、もうやめましょう

準備に時間をかけるべきは、志望動機よりも「自己PR」「スキル」「実績」です。
面接前に一度、自己PRと志望動機をセットで見直してみましょう。
あなたの強みを最大限伝える準備が整えば、志望度に関係なく選考突破率は大きく変わります!

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